政府は「2030年代までに原発ゼロ」と言いながら、枝野経産相は建設中の大間原発の工事再開を容認。事業者の電源開発は10月1日、大間町に建設再開を伝え、すでに作業が開始されている。

 この大間原発建設の即時中止を求める緊急集会が10月10日、参議院議員会館で開催された。集会に先立ち、大間原発敷地内のログハウス「あさこはうす」を所有する小笠原厚子さんは、経済産業省の松宮勲副大臣に建設中止の申し入れを行った。

 小笠原さんは、母・熊谷あさ子さんの意思を引き継ぎ、所有地を売却せず維持しているが、敷地は原子炉の設置予定地から250mしか離れていない。

 小笠原さんは、「(震災)以前の設置許可で(建設再開を)通すのはおかしい」と批判。新聞報道などでは、建設再開を歓迎する地元の声ばかり紹介されるが、福島原発事故後は反対の人が増えているという。

 「通りすがりに耳元で『あさ子頑張ったな、厚子も頑張れよ』と声をかけてくれます。大きな声では言えないんですよ。狭い町です。一言いえばみんなに通じる」

 「一部の民宿さんやスーパーさんは、作業員がいなくなって客もこないと言っているけれど、ずっと1年7ヶ月やってきたわけですよ、(多くの人は)普通に。大間は豊かな町なんです」

 大間原発は、プルトニウムとウランを混合したMOX燃料を全炉心に装荷するフルMOX原子炉だ。通常の原子炉でMOX燃料を使用するプルサーマルでは、全炉心の3分の1に装荷する。大間原発は100%なのでそれよりはるかに運転制御が困難で危険性が高いという。しかも原子炉直下に活断層の存在が指摘されている危険極まりない原発である。

 集会に参加した社民党の福島みずほ議員は、大間原発の工事の進捗状況が38%にしか過ぎな い事に触れ、「一度臨界に達すると(放射能で)汚れてしまうので大変。みんなの力で臨界に達していない原発は、サヨウナラ、取り壊せということを実現したい」と、〝新増設〟を許さない世論づくりを呼びかけた。

 青森県出身の日本共産党・高橋千鶴子議員は、「青森県の知事や推進派の議員は、『自分たちはエネルギー政策に貢献している、国策なんだ』と胸を張る。でもそんなことは全然なくて単なるゴミ置き場だというのが実態。大間原発は再処理工場が動かなければできない。再処理ありき。再処理しなければ使用済み燃料が余る。要するにゴミ処理の発想」と指摘した。

 小笠原厚子さんは、村八分にされながらも土地を売らず、原発建設に抵抗して闘った母の熊谷あさ子さんについて語り、最後にこう呼びかけた。

 「熊谷あさ子は30年間たった一人で電源開発の工事を14回も止めてまいりました。今度は私も含め皆さんで建設を止めましょう」

 入りきれないほどの人であふれた会場からは、大きな拍手がわき起こった。

 (編集部・温井)

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