諸外国で設立され、ドイツの脱原発政策にも大きな影響を与えている緑の党。日本でも先進国としては最も遅く、このほど7月28日に「緑の党(Greens Japan)」が旗揚げした。同設立大会に合わせて来日中のドイツ緑の党のベーベル・ヘーン連邦議会副代表に、日本の脱原発とエネルギーシフトの展望を聞いた。(聞き手=ジャーナリスト 斉藤円華  通訳=アトムフリー・ヤーパン 高田知行)

<電力会社は責任を負わない>

◆日本では政府が原発を再稼働したことに対して、大規模な集会やデモが起きている

 7月29日の国会前での抗議行動には私も参加した。あの場で人々が発した「原発はいらない」という声こそが、日本国民のメッセージであり、かつそれは正しいと信じている。

 東電福島原発事故は一過性の出来事ではなく、日本の社会と歴史を変えるような事故だ。それだけの重みがあり、そこから明確な教訓、そして良き方向への変革を引き出さなければいけない。

 これは、ある意味では大きなチャンスと見ることもできる。1年間で原発ゼロまで来たのだから、ここで電力会社の意向に沿って再稼働に向かわせるのではなく、一気に自然エネルギーの方向へ行くのが正しいと思う。

 ここで指摘しなければいけないのは、一般的に電力会社は事故責任を取らないということだ。東京電力はフクシマの事故が起きるまで、民間企業として利益を自らの懐に収めていた。ところが事故が起きたら「自分たちの手には負えない」となってしまい、結局は社会や国民が責任を負う羽目となっている。

 その具体例を指摘しよう。昨日(7月30日)、福島県内を訪れて梨農家の女性と話をしたが、彼女は「二千五百円で売れる梨が千円でしか売れない」と訴えていた。この差額である千五百円の利益損失は、本来東京電力が全額補償するべきものだ。

 ところが実際の補償額はその半分に過ぎない。彼女には全く責任や罪がないにもかかわらず、原発事故で生じた被害を負担させられている。このように、エネルギーを独占する巨大な電力会社が、その巨大な資本力を使って日本の政治やメディア、社会を都合の良いように牛耳っているのが現実だ。

 こうした現状を是正するには、電力会社から力を奪う必要がある。原子力発電が危ないというだけでなく、市民の手に電力、エネルギーを取り戻すために、自然エネルギーへの転換が求められている。

(続きは本誌1329号でお読みください)

 

One Response to ドイツ緑の党 ベーベル・ヘーン連邦議会副代表 市民の手にエネルギーを取り戻す時

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