140字のつぶやきは世界を変えるきっかけになるか? Twitterを活用してネットワークを広げよう
この10年ほどの間に爆発的に普及したインターネット。今やネット検索や電子メールでのやり取りを抜きに日常生活はあり得ないほど多くの人が活用している。
そんななか、ここ数年で利用者が飛躍的に増大し注目を浴びる新たなネットコミュニケーションツールがツイッター(Twitter)だ。
アメリカ大統領選ではオバマ陣営が活用、勝因の一つになったとも言われるが、その仕組みは極めて単純。
「今どうしてる?」との問いに140字以内でつぶやく。勿論、つぶやく内容は日常の細々から政治的話題まで自由自在だ。
政権与党民主党の国会議員にはツイッターを活用している人も多く、「仕分け人」蓮舫議員は、毎日事業仕分けの様子をつぶやき注目された。
危機感を抱いた自民党も国会議員に利用を指示。
朝日新聞や毎日新聞などの大手マスコミ、あるいは企業なども公式アカウントを取得して宣伝やマーケッティングに利用し始めている。
私自身始めてまだ数カ月だが、正直かなりはまっている。
原発、環境、政治などの社会的テーマから自転車、合気道など個人的趣味まで、毎日のようにつぶやいている。
そんな私のつぶやきをフォローしてくれる人も日毎に増え、賛否両論様々な反応が返ってくるのは実に刺激的だ。
とは言え1回に投稿できる文字数はわずかで、つぶやきはどんどん流れては消えていく。
「これでどんなコミュニケーションが可能なの?」と疑問を抱く人は多いだろう。
しかしツイッターの開発者はこう語っている。
「人間同士のコミュニケーションは、得てしてたわいもないことから始まる」。
確かにいくら理路整然とした立派な文書でも、延々と論じられては気軽に読めない。
オフライン同様、「おはよう」とか「今日はいい天気だね」との何気ない会話こそ潤滑油になる。
さらに相手の承認なしに勝手にフォローできるので、気軽にどんどんネットワークを広げられる。
自由で開放的な緩やかなつながりを創造できる空間なのである。
「だけど重要なことは何も伝えられないのでは?」とのさらなる疑問にもお答えしたい。
ツイッター上を駆け巡っている何万ものつぶやきは貴重な情報の宝庫。
例えば沖縄普天間基地移設問題。
マスコミは連日のように「鳩山政権が辺野古移転を拒んでアメリカが怒っている」と伝えた。
しかしツイッター上では早くからまったく逆の情報が様々なソースから流れていた。
アメリカの最大の関心事は海兵隊のグァム移転であり、もともと辺野古移転に関心はない。
むしろ埋立利権を得たい日本側にこそ拘っている輩がいると。
私は日頃からマスコミ報道には何かと疑問を感じ、メディア・リテラシーの必要性を自覚していたつもりだ。
しかしツイッターを通じて様々な情報に触れることで、あらためてマスコミの偏向報道の酷さを痛感した。
テレビのニュース番組よりもツイッター上に流れる価値ある情報を精査し拾い上げる方がはるかに信頼できる。
さらにツイッターは、テレビやラジオを上回る速報性や波及力を発揮する可能性を秘めている。
1万人にフォローされている人のつぶやきは、リアルタイムで1万人に伝わる可能性があり、それがさらに連鎖すれば何十万、何百万の人にあっという間に情報が波及する。
ニューヨーク・ハドソン川に旅客機が不時着した際、それを最も早く伝えたのはiphoneからの写真付つぶやきだった。
とにかく百聞は一見にしかず。一度ツイッターにチャレンジしてみて欲しい。
環境や人権などのテーマに取り組むNGOやNPO、社会起業家、ジャーナリスト、政治家など、実に多種多様な人たちと新しい関係を創造するチャンス!
最後に、『Twitter社会論』の著者津田大介氏の言葉を紹介しておこう。
「人々が動くための一歩目を踏み出すツールとして、ツイッターは間違いなく優秀だ。何かをあきらめてしまった人が、ツイッターを使うことで『再起動』できれば、少しずつ世の中は良い方向に動いていく。そんな希望を持ちたくなる、得たいの知れない力をツイッターは持っている」
(渡瀬義孝)
(2010年2月号掲載)
