プロフィール▼おおたに・あきひろ
1945年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。読売新聞大阪本社社会部、警察担当などを経て1987年読売新聞社を退社。現在は大阪に事務所を設けてジャーナリズム活動を展開。

2月3日、東京地検特捜部は民主党小沢幹事長の不起訴を決定。検察の強引な捜査やマスコミのリーク報道に批判が強まるなか、ジャーナリストの大谷昭宏さんに話を聞いた。

<あまりに政治的に見える検察捜査>

◆民主党小沢幹事長関連の検察捜査は2度目です

 検察は「疑うに足る事実があるから粛々と捜査しているんだ」と主張するでしょうが、私はちょっと異常だと思います。

 確かに現場の検察官は一生懸命捜査しているのでしょうが、ただ検察の捜査は警察が取り扱う強行事件、発生事件とは異なり、やるもやらないも検察に任されているわけです。
 例えば警察の場合、殺人事件が起きているのに「これはわれわれの都合で捜査しない」とか、盗難の被害届が出ているのに「これは捜査しません」とはなりません。

 ここが警察の扱う事件と検察特捜部の扱う事件との大きな違いで、着手するかしないかは恣意的に決められる。
 たとえ市民団体から告訴・告発があったからと言って、事件処理をせずに「これについては嫌疑がなかった」とすることはいくらでもできるわけです。

 こう考えると、昨年の3月3日に大久保秘書を逮捕し、さらに国会議員となった小沢氏の元秘書を逮捕するのはかなり異常な事態です。
 普通は1回捜査して起訴すれば終わりです。捜査対象は西松建設と水谷建設の違いはあれ、一つのお金の流れです。これで二度も捜査されるなんておかしな話なんです。

 例えば東北地方のゼネコン絡みのお金の流れを捜査していて、今度は別の、例えば田中角栄のようにロッキードからも金が流れている、とまったく違う疑惑が出てきたのならまだ分かります。しかしそうじゃない。

 もし脱税で3度目の捜査をするなんてことになれば、いくら検察が「狙い撃ちしているわけではない」と言い訳をしても通用しないでしょう。
 そんなことをしたら検察は国民の信頼を失ってしまいます。

(続きは本誌2010年4月号でご覧ください)

 

 

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