上関原発予定地の埋め立て準備作業は、祝島の人たちが漁船を繰り出して阻止し続けている。
 
 漁船と共に海に出て阻止行動を担うシーカッカーたちも大活躍。

 現在発売中の『Actio』10月号「核のない未来へ」のONE SHOTで彼らを紹介。

森と川と海を守る


森と川と海を守る
 撮影・原康司(ダイドック冒険学校)
 文章・冨田貴史

 2008年12月2日、冬の海は荒れやすいと言われる中でのベタなぎ。青空の下にシーカヤックとサーフボードが並ぶ。

 海を守りたいと願う総勢30名の若者たちが祝島に集い、上関原発予定地の田ノ浦まで4キロの海を渡った。渡り切った先の海岸では、山口在住のミュージシャンが太陽光パネルを背にライブ演奏で出迎える。

 新しい時代の新しい世代による海の上でのアクション「WATERMENFOR PEACE」を主催した一人原康司君は、20代のほとんどを世界中を巡る冒険に費やした。アマゾン川を単独で下りきり、自転車でアメリカ大陸を横断し、日本列島を隅から隅までカヤックで漕いで回った。

 そして地元山口に戻り、祝島とその周辺の海の美しさに驚き、島民の暖かさとその暮らしに心動かされた。祝島島民が反対し続けている上関原発建設計画。報道が規制され、反対派の住民が孤立し続けている状況を何とか変えたいと、現地での阻止行動にシーカヤックを漕ぎ出して加勢。

 昨年は広島平和公園から山口県庁まで歩くピースウォークを主催した。ウォークの道中では、予想を越えてたくさんの署名が集まった。「声が表に出ていないだけで、原発を嫌だと思っている人はたくさんいる。みんな、何をしたらいいのか分からないでいるだけ。そのことがよくわかった」。

 今年の10月6日~10日には、山口県東部に位置する錦川の上流から手漕ぎボートで河口まで下り、瀬戸内海を西へ田ノ浦まで漕ぎ進める「森と川と海を守る水のウォーク(仮称)」が行われる。

 祝島の島民の想いは若きシーカヤッカーに伝わり、そして、多くの人々の心を動かすだろう。「人は水によって生かされている」。その事を体で実感している人達の、願いのバトンがいつまでも受け継がれていくことを願う。

(2009年10月号掲載)

 

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