新潟県中越沖地震で被災し、運転を停止していた東京電力柏崎刈羽原発7号機が1年10ヶ月ぶりに運転を再開した。

 5月7日、東京都内でNPO法人高木仁三郎市民科学基金公開プレゼンテーションが行われ、原子力資料情報室の山口幸夫さんが運転再開の問題点について語った。

 問題の1つは予測されている地震動が甘いこと。そもそも今回の中越沖地震発生の原因となった活断層については、東京電力も原子力安全・保安院も発見しながら隠していた。地震後、ようやく長さ36キロメートルの断層があると認定し、マグネチュード7・0の地震動が発生するとした。

 しかし東洋大学の渡辺満久教授は、新潟沖に長さ約60キロメートルに及ぶ東縁活断層が存在すると指摘。神戸大学の石橋克彦教授は、中越沖地震はこの活断層の南半分のみが動いたと推定し「もし全体が動けばマグネチュード7・5クラスの地震が起こる」と主張。国や電力会社の想定を遥かに超えた地震動が原発を襲うことになる。

 さらに懸念されるのは、今回の地震被害が過小評価されていること。金属材料は一定レベルを超える力が加わると、「塑性変形」が起き、強度が著しく低下する。

 このため東京電力は施設材料の点検を行なった。しかし肝心の炉心付近は放射能レベルが高いために計測されておらず、コンピュータによる理論的な計算が行われたのみ。もし塑性変形が発生していたとしたら、小規模地震でも、致命的な破損に結びつく可能性がある。

 取り返しが付かない事態になる前に再度運転を停止し、十分な調査・点検を行うことが必要だ。

 

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