4月26日、神奈川県藤沢産業センターでアクティオ・ネットワーク年次総会が開催された。

 午前9時半、全国から集まった会員を前に代表の水澤努さんが開会挨拶。第1議案の総会議長及び書記の選出を行い、水澤代表から第2議案の年次報告・会計報告が行われた。

 「私たちはネオリベラリズムに抗し、持続可能な社会を構想するネットワークを豊富化するためにこの1年間取り組んできた。頑固に主義・主張を振りかざすことで個別性や多様性を切り取ってきた日本の左翼運動の限界を克服し、地域や課題に応じた様々な運動が花開きつつある。この流れをさらに加速させ、より開かれた社会運動を発展させることが今後の課題」

 水澤代表の報告を受け、第3議案の代表選挙に入る。立候補者は水澤さんと岩奈三平さん。水澤さんは2009年度の運動方針と予算案を提示して次のように訴えた。

 「今後さらに地域や課題に応じた運動を発展させるには、私たちの持っているリソースをさらに現場重視で振り向ける必要がある。既にこの2年間で大幅に会費負担を軽減してきたが、年会費制(Actio定期購読代込みで年1万5千円)へ移行してより参加しやすいネットワークへ発展する」

 「そのために今年一杯を目途にActio編集部の経営的自立を目指し、アクティオ・ネットワークとしての専従スタッフ体制は解消する。NGOの専従スタッフは、あくまでミッションやプロジェクトの必要に応じて擁するもの」

 「自らにコンプライアンスを適用できない運動や組織が社会正義を訴えても説得力はない。法人化など社会的にきちんと認知され得る存立形態へ転換するための検討に着手する」

 水澤さんのこの方針を補足するかたちで、Actio編集部の渡瀬義孝さんが第4議案に予定されていた会報についての年次報告を提起。Actioを現行のタブロイド版新聞形式からA4冊子形式(表紙フルカラー・月1回発行32ページ)へと変更。より開かれた市民メディア、オルタナティブ・メディアとして発展させ、経営的自立を目指すことを提案した。

 岩奈さんは、「水澤さんの改革の方向については基本的に合意できるが、そのスピードをもう少し緩めたらいいのでは」「アクティオ全体として取り組むべきことはあるはずで、それを発案したりコーディネートする機能をもっと充実させるべきだ」と訴えた。

 昼食をはさんで午後からは、二人の代表候補者に対する会員からの質疑や意見が続々と出された。「岩奈さんが考える『アクティオ全体として取り組むべきこと』は、具体的には?」「来年以降も専従スタッフを残すとしたら、その費用はどうやって賄うのか?」。こうした活発なやりとりを通じて代表候補者の掲げる方針が検証されていく。

 東京・高尾山で圏央道反対の運動に取り組む坂田昌子さんは、「私たちの運動は、社会的な動きのなかで検証されていく必要がある。総選挙が迫り、日本の将来が大きく左右されようとしている今、一番必要なのはそれぞれの現場で一緒に汗を流して活動する人。アクティオ・ネットワークからどんどんそんな人材を輩出できるように、これまでの改革の流れを緩めないほうがいい」と発言。

 2時間半近い白熱した議論の後投票が行われ、水澤さんは9割近い得票で代表に再選された。「再選していただいた以上、アクティオ・ネットワークを持続可能な社会運動として発展させるためにさらに奮闘していきたいと思います。ご協力よろしくお願いします」と挨拶した後、水澤さんが選任した新運営委員が全体の拍手で確認された。

 総会終了後にはレセプションが開催され、各テーブルでは会員相互の活発な交流が行われ親睦を深めた。

ネットワークの方向性をめぐって代表選が行われた