マエキタミヤコさんのやんばワークショップ 新田乙絵
やんばは明るい未来への折り返し地点
3月22日、東京池袋のECOとしまにて「マエキタミヤコさんのやんばワークショップ」が行われた。主催は八ッ場(やんば)あしたの会。八ッ場ダム問題を広く知ってもらうために、キャッチコピーとユーチューブを使った広報ツールをその場で作るイベントだ。
八ッ場ダムは、首都圏(東京、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬)の水がめとして群馬県長野原町に57年前に計画された。総額9000億円の国土交通省の事業だが、いまだにダム本体工事も始まっておらず、ムダな公共事業の最たるものになっている。
東京都民の八ッ場ダム負担金額は一人当たり1万円以上。しかし、「やんば」と読みにくいうえ、どこの場所かもわかりにくい。そこで、キャンドルナイト等で活躍中のコピーライター、マエキタミヤコさんに協力を呼びかけ、現地を見てもらい、この企画が立てられた。
初めに「マエキタ流 市民運動の広報戦略」と題して、キャッチコピーの作り方のポイントを伝授。「何も知らない人に『教えてあげる』との態度で臨めばほぼ撃沈。かえって頑なに拒否されてしまいます」。その他にも、説教くさくない、相手を責めない、固くない、ダサくない等々がポイント。うーん、耳が痛くなる話だ。
ユーチューブの登録方法とアップの方法が簡単に紹介された後、いよいよワークショップへ。キャッチコピー班とユーチューブ班に分かれて作業が始まる。
ユーチューブ班はひとり15秒のメッセージを撮影する。思考錯誤の末、みんなで外に出て撮影することに。作品のタイトルは「やんば街頭インタビュー」。自然な演技にマエキタさんもビックリ。
キャッチコピー班では固いものからユーモラスなものまで、さまざまな案がどんどん出てくる。「キャッチコピーに疑問系は使わない。知らない人は聞かれても困ってしまう」とマエキタさんがアドバイス。「ダムダム人にさよならを」のコピーには「いいですね。どんどんこれを流行らせましょう」。その他「やんばがやばいんです」等々、複雑な問題をさらっと楽しい言葉にして感心させられる。
ワーク終了後は、パタゴニアの篠健司さん、八ッ場あしたの会の嶋津暉之さんを含めてトークセッション。
マエキタさんは「ダムは止めたら儲かるのです!それを皆さんが自身を持って言わないといけない」「受信して終わらず、発信者になって『うわさ』をどんどん広めましょう」。
嶋津さんは「ずっと正義は勝つ!と信じてやってきましたが、今日の話をもっと早く聞いていればよかった」と笑顔で感想を語り、「ダムを止めるのも重要だが、止まった後の住民の暮らしを再建させることも大変重要」と地元住民の抱える困難な状況への理解を訴えた。
篠さんは高尾山の運動でツリーハウスを提案したことを紹介。「先手を打って有効なことをしていこう」と助成金を出す立場から運動への期待を語った。
最後にマエキタさんのキャッチコピーを紹介しよう。『やんばは明るい未来への折り返し地点』だ。
