Actio 1289号(2009年4月10日発行)
Topics(1面)
・マイ箸だけじゃなくマイ政治家を
持続可能な社会を目指す「環境作戦会議」
日本各地で進む環境破壊。とりわけ大きな焦点となっているのは東京・高尾山トンネル、沖縄の泡瀬干潟リゾート開発と東村高江の米軍ヘリパッド基地建設、群馬・八ッ場ダム、青森・六ヶ所村再処理工場、山口・祝島の上関原発建設の6つ。これらの問題をどう解決するのかを考えるイベント「バカでもできるもん!! 環境作戦会議」が3月15日、東京上野で開催され、延べ650人が参加した。
Activity(2~3面)
・政治家やマスコミを後押しするのは市民の声
スポンサーの圧力を信頼関係ではねかえそう
3月15日上野水上音楽堂で開催された「バカでもできるもん!! 環境作戦会議」。トークセッションのテーマの一つは、「覆面記者とお忍び政治家が語る!マスコミ・政治家の取扱説明書」。
出演したのは『週刊SPA!』の北村尚紀さん、元新聞労連委員長の明珍美紀さん、フリーライターの志葉玲さん、前衆議院議員の阿久津幸彦さん、そして覆面で登場した某民放テレビ局ディレクター。虔十の会代表坂田昌子さんのコーディネートで行われた活発な議論を載録する。(文責 編集部)
Reports (4~5面)
・豊かな海が生物とのつながりを実感させる
上関原発予定地(長島・田ノ浦)での自然観察会
堀切さとみ
3月7日、山口県上関原発の建設予定地、長島・田ノ浦の海岸で行われた自然観察会に参加した。主催した「長島の自然を守る会」は、10年前から地道に観察会を行い、環境保護を訴えてきた。3月中に埋め立てが開始されるかもしれない状況のなか現地を訪ねた。
・神奈川県警捜査官の証人尋問へ
「河内誠・国家賠償請求訴訟」第7回公判
河内国賠訴訟を支える会 鈴木 郁
3月11日、11時30分から横浜地裁601号法廷において「河内誠・国家賠償請求訴訟」第7回公判が行われた。本訴訟は、河内誠さんが2007年1月に不当逮捕・拘留されたことに対し、国(検察庁)と神奈川県(神奈川県警)を相手に提訴したもの。国・神奈川県は河内さんが友人2人とアパートをルームシェアをしていたことを「賃貸住宅を居住アジトとして使用しており、詐欺罪にあたる」とした事件での賠償請求だ。
・やんばは明るい未来への折り返し地点
マエキタミヤコさんのやんばワークショップ
新田乙絵
3月22日、東京池袋のECOとしまにて「マエキタミヤコさんのやんばワークショップ」が行われた。主催は八ッ場(やんば)あしたの会。八ッ場ダム問題を広く知ってもらうために、キャッチコピーとユーチューブを使った広報ツールをその場で作るイベントだ。
・同じ人間として「対話と融和」を
イラク人、アフガニスタン人、パレスチナ人が語る希望と日本への期待
2003年3月のイラク開戦から6年。3月21日、東京都内で「それでも希望はある!」トークセッションが開催された。主催は日本国際ボランティアセンター(JVC)、現代史研究会。日本に住むイラク人、アフガニスタン人、パレスチナ人が今の状況と日本への期待を語った。
Interview(6~8面)
・グローバルな定常型社会はローカルから生まれる
市場経済に包摂されないコミュニティが主役の時代に
広井良典さん
環境問題が深刻化するなか、世界経済を直撃した金融危機。持続可能な社会のために今何が問われているのか。グローバルとローカルの両面から定常型社会への転換を提唱する千葉大学法経学部教授の広井良典さんに聞いた。
International (9面)
・食糧安全保障と地球温暖化 モンサント社VS有機農業
温暖化につれ有機作物が遺伝子組み換え作物を凌駕する
Grist (http://www.grist.org/)1月16日号 メレディス・ナイルズ
筆者メレディス・ナイルズは食料の選択を通じて地球温暖化阻止をめざすCool Foods Campaignのコーディネーター。このキャンペーンを展開するNGO、Center for Food Safety (CFS)は、有害な食料生産技術に反対し持続可能なオルタナティブを目指している。
(訳・小見出し 水澤努)
Review(10面)
・映評『精神』(想田和弘 監督作品)
タブーに挑戦した観察映画第2弾
精神障害者が全世界に自分をさらけ出した勇気
山本真也
精神障害者と彼らをとりまく人々の日常をひたすら追い続けたドキュメンタリー映画『精神』。その撮影のほとんどは、私の働く岡山市の診療所と作業所で行われた。
登場人物は全て顔見知り。現場で日々繰り返されている出来事が、いったいどんな映像作品になったのか? 一日でも早く映画を観たくなり、昨年10月、世界初上映となる釜山国際映画祭に駆けつけた。
Close Up(11面)
・一人一人の人生と向き合う刺激的な世界
アラフォーからの介護職のすすめ
渡辺栄一
私は介護職員として特別養護老人ホームで勤務している。2000年に「介護の社会化」として始まった介護保険制度。しかしその「社会化」を担うはずの介護や福祉の現場では、慢性的な人手不足に悩んでいる。そんななかで起きた最近の大不況。失職した人たちの就職先として介護職が注目されている。
私が働く施設でも、一昨年は県、今年は国の依託でホームヘルパー養成講座を開校。「人手不足」と「増加する失業者」の双方の利害が一致して“介護職バブル”が起きつつある。でも人手不足の本当の原因は、募集しても人が集まらないのではなく、就職後の離職率が高いことだ。
他の産業の離職率が平均15%前後なのに対し、介護では20%を超えている。仕事そのものが3K(きつい・汚い・臭い)労働であり、しかも給与が低いなど待遇面の問題が大きい。給与やキャリアアップに対する待遇改善が実現されなければ、介護・福祉現場での人材の定着は難しいと思う。
それでも、特に私のようなアラフォー世代にとって、介護の仕事は年齢に応じた経験や知識を発揮する可能性が開かれている現場だ。ぜひ多くの人にチャレンジして欲しい。
