くぬぎ山の落ち葉掃き グリーンアクションさいたま・くぬぎ山プロジェクト 堀切さとみ
本来の自然な姿を取り戻したくぬぎ山
朝日新聞の「日本の里百選」に選ばれた埼玉県三富新田。3月1日、その一角にある「くぬぎ山」で落ち葉掃きがおこなわれた。
三富新田は、江戸時代に畑と雑木林をセットに開拓され、林の落ち葉を肥やしにして畑に入れる農法がおこなわれてきた。私たち「くぬぎ山プロジェクト」はその農法を復活させようと、この数年間林の手入れをおこなってきた。冬の間に積もった落ち葉を集める「落ち葉掃き」もすっかり恒例となった。
参加者は朝10時に現地集合。チェーンソーを使う間伐などの作業と違って、落ち葉掃きに難しい技術は何も要らない。その代わり人手が必要だ。東京の「かわうそ倶楽部」や神奈川の「水源の森ワーク」の仲間が駆けつけ、小学生や初参加の若い女性も加わって総勢17人が集まった。
簡単に自己紹介をしてから、「くぬぎ山プロジェクト」の坂さんが落ち葉掃きのやり方を説明。一面にひろがる落ち葉を熊手を使って、畑の畝を作るように一列に集める作業だ。「これだけの広さですから、一日でやろうと思わずゆっくりいきましょう」。
しかし「ゆっくり」どころか、みなすさまじい勢いで落ち葉を集め始めた。普段は「てみ」という道具を使って落ち葉を運ぶのだが、今回はブルーシートが登場。シートを広げ、大量の落ち葉を一気に運ぶ。誰の発案なのか今まで気がつかなかったアイデアだ。昼食のカレーを食べる頃には、うっすら残った落ち葉の下から地肌がのぞく。
午後からは、落ち葉集めのスピードも心なしかゆったりと。かわうそ倶楽部の池さんを中心に、コナラやマツのまき割りに挑戦する人もいる。けがをしないやり方を教えてもらいながら斧をふるう。
神奈川から参加した自称「地層研究家」の清島さんは、「ここは関東ローム層なんですよ」と言いながら、地面を掘り始めた。表面から20センチほどは黒土で、その下は茶色っぽい関東ローム層。知らなかった!関東ローム層の上に落ち葉堆肥の肥沃な土が作られていたのだ。
くぬぎ山プロジェクトの松原さんは、撮りためたくぬぎ山の植物やチョウの写真集を見せている。小学生の俊君はたい肥場の落ち葉に埋もれながら「あったか~い」と気持ちよさそう。大人たちも一緒に「落ち葉浴」を楽しんだ。
くぬぎ山との付き合いは、産廃焼却場のダイオキシン問題から始まった。それから数年経ち、今は自然や木々のぬくもりを感じたい人々が集まる場所になった。そんな変化を実感した一日だった。
