2月7日、東京都内で「原発3裁判支援集会」が開催された。東京高裁で係争中の「もんじゅ・西村裁判」「JCO健康被害補償裁判」「浜岡原発差し止め裁判」の関係者が合同集会を開くのは始めてのこと。

 最初に3裁判を担当する海渡雄一弁護士が基調講演。JCO健康被害補償裁判については、「多くの証言を全く無視して水戸地裁判決が下った」と指摘し、JCO臨界事故によって引き起こされた原告のPTSD(心的外傷後ストレス障害)を理解しようとしない司法の姿勢を批判した。

 「もんじゅ・西村裁判」については新たな証言が出てきたと報告。1995年の「もんじゅ」ナトリウム漏れ事故後、ビデオ隠し問題で社内調査担当だった西村成生さんが「謎の死」を遂げた。この事件について、西村さんの遺族が旧動燃を相手に真相究明を求めたのが「もんじゅ・西村裁判」だ。

 西村さんは96年1月12日に行われた記者会見の翌朝、宿泊先ホテルの駐車場で遺体となって発見された。旧動燃側はこれまで「西村さんは福井での記者会見に臨むために、動燃の大畑理事とホテルに泊まった」と主張。しかし旧動燃の広報担当役丸岡賢氏は「記者会見の設定はなかった」と高裁で証言。海渡氏は「動燃がウソを言っていることが明らかになった。これ以上ない疑わしい状況」と、意気込みを語った。

 続いて浜岡原発差し止め裁判。1審で敗訴したものの、2審では裁判所が原告・被告双方に和解を打診。中部電力は和解を拒否したが、昨年1、2号機の廃炉を決定した。「1審では1、2号機と3、4号機の安全性は同じとされたが、それぞれの耐震コストは大きく異なる。裁判ではその点を追及していきたい」。と、東海地震の震源域にある浜岡原発の危険性を訴え、運転停止を求めていくことを改めて強調した。

 講演後、浜岡原発本訴訟団の鈴木さんが発言。「1、2号機の運転終了に伴う交付金カットの問題や、プルサーマル導入に伴う原発交付金の配分を巡る地元4市の対立など、地元ではお金のことばかり。世論を盛り上げ、県政を変えていくしか状況は変わらない」と、5月10日に行われる6号機反対現地集会への参加を呼びかけた。

 核開発に反対する会代表・槌田敦さんは高速増殖炉「もんじゅ」について語った。今年2月の再開を予定していた「もんじゅ」は、排気ダクトが腐蝕した問題で当面延期となっているが「そもそもダクトは炭素鋼でできており、さびやすく設計ミス。文部科学省は『ペンキを塗るのをさぼったから』と言うが、これは職員のサボタージュに対するあてつけ」と、現場の志気低下を指摘した。

 さらに「もんじゅ」の事故は経費節減のために安全対策を怠ったことが原因と指摘。「もんじゅ」は兵器級プルトニウムを生産するが建前は商業用であり、軍用炉のようにコストを度外視するわけにはいかない。ナトリウム漏れ事故後、配管の通る部屋をチッソで満たす対策をとる予定だったのに、経費がかかるためそのままになっている。槌田さんは「再開しても周辺設備で必ず事故が起きる」と強く警告した。

 最後に「もんじゅ・西村裁判」の原告・西村とし子さんが発言。残された遺体には飛び降りたと思われる跡がなかったこと、遺体を発見した大畑氏の証言が地裁での証言と異なることなど疑問点を指摘。裁判への支援を訴えると、会場から大きな拍手が湧き起こった。

原発3裁判支援集会