使えない設備が多いことに気づいた

 昨年の10月21日、埼玉県行田市を中心に「交通アクセスIN行田」が取り組まれた。DPI(障害者インターナショナル)日本会議が呼びかけている「誰もが使える交通機関を求める全国行動」の埼玉での取り組みで、県内の障がい者団体やボランティア140名が参加した。

 この取り組みは、障がい者の交通アクセスの実態調査を目的に、6つのコースに分かれ、歩道、点字ブロック、車道、駐車場、エレベーター、トイレ、踏切、駅、電車・バスなどをチェックして回る。他にも行田名物の食べ歩きが組み込まれた楽しい企画だ。

 障がい者の自立や共生にとって、交通アクセスの確立はかかせない。かつては車椅子利用者の公共交通機関利用拒否に対する抗議運動があった。今では街中の物理的なバリアーは少なくなってきているが、「ソフト面のバリアー」、人的交流が課題になっている。

 私たちとんぼの会は、Eコースに参加。吹田駅から市内を歩き、ものつくり大学を経て全体の集合地点・忍城郷土博物館へ至るコースだ。

 途中立ち寄った鴻巣市吹上図書館の状況には驚かされた。館内の車椅子トイレが女性職員のロッカーに使われ物置になっていた。職員は、「たまたま置いた。すぐにかたづける」と平謝りだ。一緒に行った友人は、「障がい者が使わないからかな?」「障がい者の運動が無いからでは」と語っていた。たとえそうでも、あまりにも意識が低い。時間がなく館長を呼んで事情を聞けなかったのが残念でならない。

 駅に向かう途中では、入ったら自力では出られない車椅子用電話ボックスに遭遇。参加者は「出られなくなり助けを求めて電話をするためのボックスだ」と皮肉る。

車イスで入ったら出れない電話ボックス

  他にも色あせて認識できにくい点字ブロックなど次々と問題点を発見。忍城郷土博物館で結果を集約したが、他のコースは余り問題点はなかったようだ。

 参加してみて、行動することの大切さを改めて思い知らされた。各コースの問題点は行政や交通機関に申し入れすることになっている。この取り組みが無かったら更衣室兼物置に利用されていた車椅子用トイレ、利用不能の車椅子用電話ボックスも発見できなかった。早急に改善されることを願う。市民によるチェックはやはり欠かせない。

(1260号 2008年1月25日発行)