1都4県連帯し防衛省へデモ

 パトリオットミサイル3(PAC3)は、昨年3月に航空自衛隊入間基地に配備されて以降、11月に習志野、今年1月30日に武山(横須賀)へと住民の反対を押し切って次々と配備された。1月14日深夜から15日にかけては新宿御苑での展開訓練もおこなわれた。「防衛」とは裏腹の住民を危険に巻き込む体制作りが加速している。

 こうしたミサイル防衛構想に対して1都4県(埼玉・千葉・神奈川・茨城)の市民団体が2月3日、市ヶ谷の外堀公園に結集し総勢60名で防衛省に向けてデモと申入れを行った。

 主催は「核とミサイル防衛にNO!キャンペーン」「パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会」「平和の声・行動ネットワーク(入間)」「ヨコスカ平和船団」「非核市民宣言運動・ヨコスカ」。

 雪の降りしきる中、右翼の街宣車の妨害に抗して続々と外堀公園に参加者が集まる。

 冒頭主催者は、新宿御苑での展開訓練について東京都と交渉した結果を報告。都側は、公園使用許可担当である東京都総務局総合防災部。国民保護担当者は「防衛省からの説明を受け何ら問題がないと判断し許可した」「防衛省からは区に連絡しないよう要請された」と述べたという。防衛省はできるだけ市民の目からPAC3を隠そうとしているわけだ。

 続けて「核とミサイル防衛にNO!キャンペーン」の杉原浩司氏は、PAC3の問題点を次のように指摘した。

 そもそもこのミサイルの射程距離は20㎞ほどしかない。このため国家中枢、つまり皇居、首相官邸、国会、中央省庁等の防衛のためには入間、習志野、武山にあるミサイルを移動しなければならない。「ミサイル防衛」というネーミングは市民を守ってくれるものに思えるが、実際は住民ではなく「中枢」の人たちだけしか守らない。

 また人口密集地でミサイルが展開されれば強力なレーダー波=電磁波の影響、ミサイル発射時の爆風や有毒ガスによる被害が心配される。誤射の危険もある。

 さらに最も重要な問題は、周辺住民の懸念の声に防衛省は一切回答していないことだ。「『秘密裏』に配備を進め、キチンとした情報公開さえしようとしない体質は問題だ」と杉原氏は批判した。

 「パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会」からの発言の後、右翼の妨害をものともせずデモ隊が出発。途中防衛省に3団体からの要請文を申入れ。「防衛利権のためのミサイル防衛反対!」「ミサイル防衛ではなくミサイル軍縮を!」とシュプレヒコール。「NO!NO!PAC3!」「PAC3はいらない!」のコールで元気にデモを貫徹した。

 最後に主催者から「公園の軍事使用は都市公園法や都立公園条例に明らかに違反している。防衛省が一番恐れているのは反対する世論の声。一人一人が区に『パトリオットミサイルなんて置かないでくれ』と電話をかけて欲しい。声を届け、周りの人にも呼びかけていこう」と提起。

 次の配備予定地茨城県からのアピールと、毎月第1月曜日に行われている「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」からの発言を受け、行動を終えた。

右翼の妨害を跳ね返し雪の降る中を怒りのデモ