高尾山トンネル工事問題が広く認知された
八王子市長選挙で橋本よしひろ氏善戦するも惜敗
1月27日に投票が行われた八王子市長選は、高尾山トンネル工事をおもな争点として、自民・公明が推す現職黒須隆一氏と、共産・生活者ネット・社民・民主党の一部議員が推す新人候補橋本よしひろ氏の一騎打ちになった。
虔十の会は、団体加盟している「高尾山の自然をまもる市民の会」の事務局長・橋本よしひろ氏を応援。「市民の会」は、圏央道トンネル工事に反対し続けてきた中心的な団体だ。しかし結果は黒須氏8万4887票、橋本氏6万3540票で惜敗。投票率は、34・37%だった。
橋本さんが市長選への出馬を決意したのは昨年12月27日。トンネル工事を阻止してきたトラスト地に対する土地収用裁決が出た日だ。年末、正月をはさんで選挙運動期間は3週間しかない。
前回4年前の八王子市長選は29%の低い投票率。とりわけ20代の投票率は13%。私たちはまず若者にこの選挙の重要性を知ってもらおうと著名人に呼びかけ、キャンペーンを開始した。
その結果、坂本龍一さん、サエキけんぞうさん、SUGIZOさん、川田龍平さん、永六輔さん、大貫妙子さん、その他多くの著名人が続々と応援メッセージを送ってくれた。一地域の市長選とは思えない状況が作り出された。
多くの若者に向けたキャンペーン「わたしたちの一票が高尾山へのラブレター」も行った。女優の吉本多香美さんをはじめ、たくさんのアーティストを招き、路上や公園のイベント広場で、何度もライブイベントを開催し、訴えた。
「こんな選挙戦ははじめて!」と、反応してくれた多くの若者は自発的にキャンペーンを開始。「高尾山をまもれ!投票に行こう!」とメールやミクシィなどを通して、またたくまに広まった。落ち続けていた投票率は、今回は5%=2万2千人アップ。キャンペーン運動の大きな成果だった。
もう少し時間があればと悔やまれる。しかし高尾山トンネル問題も含め、多くの人が環境破壊への危機意識を持っていることを痛感した。
いま、高尾山南側はトンネル工事着工により無残な姿になっている。昨年12月21日、「公共事業をチェックする議員の会」の保坂展人議員をはじめ数人の国会議員と八王子市議が工事現場に調査に入った。その結果、国交省が取得していない土地は掘らないという約束を無視してすでに140mもトンネルを掘っていることが判明した。
現在係争中の土地を勝手に掘るとはどういうことなのか。議員と市民が国交省道路課に説明を求めている。
高尾山の問題は終わらない。選挙が終わった後もたくさんの人が高尾山を守る運動にかかわり続けようとしている。市長選では負けたが、この選挙で広がったネットワークを次につなげたい。
(虔十の会 坂田昌子)
