Actio 1253号(2007年10月10日発行)
CONTENTS
Topics
・“洞爺湖サミットに吹く風Vol.1” 講演&ライブ 12月2日(日)ベルサール西新宿にて
地球視野で動きだす瞬間に立ち会うために(1面)
国際的な専門家による気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は今年5月、第4次報告書を発表しました。報告書によれば、地球温暖化は確実に加速しています。
北極では地球平均のほぼ2倍の速さで温暖化が進み、シベリアとアラスカの気温は1950年代に比して2〜3度上昇しています。北極の雪は10%減少し、夏の海氷は30年前より15〜20%面積が縮小しているのです。
このまま氷が溶け続ければ、ホッキョクグマは今世紀末までに絶滅するでしょう。海氷を渡り歩いて餌を採ることができないからです。ツンドラや永久凍土層も急速に溶け始めており、数多くの陸上生物が絶滅の危機にあります。
Opinion
・子どもたちが犠牲となるクラスター爆弾
対人地雷に続き国際世論によって廃絶しよう!(2-3面)
グリーンアクションさいたま・クラスター爆弾廃絶キャンペーン 渡辺栄一
対人地雷禁止条約(オタワ条約)が発効して10年目を迎える今年2月、クラスター爆弾を国際的に禁止するための国際会議がノルウェーのオスロで開催された。
既に地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)は、世界各国のNGOと連携してクラスター爆弾全面禁止キャンペーンを開始している。
グリーンアクションさいたまも、反戦平和に取り組んできたこれまでの活動を引き継ぎ、クラスター爆弾廃絶へ向けて本格的に取組んでいきたい。
Reports (4〜5面)
・再処理工場を止めるため都市住民こそが立ち上がろう
青森県六ヶ所村ツアーで現地住民と交流
・先住民族の土地を強奪するバングラデシュ政府
日本のODAを中止するよう外務省に申し入れ
・首都ワシントンを埋め尽くしたイラク反戦デモ
「今こそ体を張って、もうたくさんだと叫ぶ時だ」 他
Interview
「北朝鮮問題」に象徴される政治のダブルスタンダード
レイシズムと対決する社会運動を強化しよう(6-7面)
中野憲志さん
アメリカの北朝鮮政策が大きく転換し、米朝国交正常化は時間の問題となっている。北朝鮮バッシングに明け暮れる国内情況に抗し、今年8月『制裁論を超えて』(新評論)が出版された。編著者の中野憲志さんに聞いた。
International (8面)
・ミャンマー軍事独裁による民衆虐殺を許すな
国際社会は民主化のための圧力を
水澤努(編集部)
9月27日午後、品川区にあるミャンマー大使館前に在日ビルマ人が抗議のため続々と集まった。午後3時を過ぎる頃には200名を超えた。メッセージを書いたプラカードやアウン・サン・スー・チーさんの写真を掲げている参加者が目立つ。正門に対峙するように国民民主連盟(NLD)とビルマ連邦国民連合亡命政府(NCGUB)の旗が翻っている。
「国際社会は民主化への圧力をかけろ!」
「アウンサンスーチーら政治犯を釈放せよ!」
「軍事独裁は国民への武力弾圧をやめろ!」
シュプレヒコールが響き渡る。前日ビルマ国内のデモで9人の死者が出たばかりだ。日本人のジャーナリストも至近距離から射殺された。実際の死者数は200人にのぼり、逮捕者は700人を超えたという情報もある。数多くの僧院が襲撃され、僧侶も死傷した。参加者は同胞の虐殺に怒り、皆、喉をからして叫び続ける。
「お坊さんまで殺されたのが悲しくて、悔しくてしかたありません。軍隊にひどいことをさせないように日本政府は何とかして下さい。軍事独裁は日本のお金で支えられているのです」。来日して6年になる女性ダウ・オナマー・トウィンさんは溢れ出る涙を抑えきれない。
Review (9面)
・書評『制裁論を超えて―朝鮮半島と日本の〈平和〉を紡ぐ』
(中野憲志・編 藤岡恵美子、LEE Heeja、金朋央、宋勝哉、寺西澄子、越田清和、中野憲志・著 新評論)
沼田昭介
「北朝鮮問題」を避けてアジアの平和は創れない
今も昔も国内矛盾は差別と排外主義へ向かう
「北朝鮮を叩く番組は視聴率がとれるから、どんどん企画が通るんです」。ある民放のテレビ番組製作者の話だ。
こうして私たちは日々、マスメディアから流される北朝鮮の負のイメージにさらされる。「核実験」「拉致」「独裁国家」「餓え」「喜び組」などなど。確かに否定しがたい事実もあるが、多くは偏った情報ばかり。恐怖とさげすみ・嘲笑が入り混じったイメージだ。
その結果、北朝鮮問題を冷静に考えようと指摘すれば、「親北朝鮮派」とみなされ批判される。「北朝鮮は許せない。お前は拉致を許すのか」「北朝鮮の肩をもつのは日本人ではない」「あなた朝鮮人?」といった具合だ。北朝鮮=絶対悪の構図が蔓延する中で、憎しみ・蔑みは在日朝鮮・韓国人にも向けられる。
Close Up
・家庭の冷蔵庫から大量の食べ物が捨てられる
賞味期限を気にするだけでは解決しない
北村詮子(30代 食品加工会社勤務) (10面)
最近食品安全性への信頼を揺るがす事件が続発した。消費期限切れ原料の使用が発覚した不二家、北海道の銘菓「白い恋人たち」の賞味期限を書き換えた石屋製菓、牛肉偽装のミートホープなど枚挙にいとまがない。
マスメディアは食品会社のモラルを追及し、経営陣は記者会見で頭を下げる。こんな光景が繰り返されているが、賞味期限や産地を改竄する問題は一向に減らず食品に関する不信感は拡がる一方だ。
そんな中、食品会社の私の職場にも保健所と農水省(農政局)が査察にやってきた。産地を偽装していないか、表示は適正になされているかをチェックするのだ。やましいことはしていないつもりだが、とは言え何から何まで法律で定められた通り表示しているとはいえない。
そのため現状を説明するための書類の作成に追われた。後日「改善指導」の通告がきたため、指摘された部分の変更が必要となった。
・対処療法では解決しない「ゴミ屋敷」問題
多角的な行政支援と住民によるケアが必要だ
柊 真南風(30代 地方公務員) (11面)
たまにテレビや新聞で話題となる通称「ごみ屋敷」。稀なケースと思っていたら、私の住んでいる町にも数軒あることが分かった。
私は地方都市の自治体職員だ。最近環境課に異動したので、ひょっとしたらこの問題を担当することになるかもと思っていた。そんななか、春先職場に1枚のファックスが入った。裏の家の悪臭がひどいので消毒をして欲しいとの依頼だ。
依頼人の住所・名前・連絡先もきちんと書かれており、過去にも何度か依頼をうけたことがあるようだ。
