先住民族の土地を強奪するバングラデシュ政府 日本のODAを中止するよう外務省に申し入れ
9月21日午前11時から、日本に亡命しているバングラデシュ先住民ジュマ民族活動家は外務省への申し入れを行った。
ジュマ・ピープルズ・ネットワーク・ジャパンが呼びかけ、ビノイ・チャクマ氏、ディプティ・チャクマ氏、日本人のサポーターが参加した。外務省アジア太平洋州局南部アジア部南西アジア課の課長補佐杉山浩二氏が応接した。
冒頭ビノイ氏はバングラデシュの現地状況を説明。「チッタゴン丘陵地帯(CHT)、特にカグラチョリ県ディギナラ郡では、ジュマ民族の所有地が計画的・組織的に強奪されています。軍が入植者をけしかけて過去2〜3ヶ月の間だけでも合計500エーカー以上の農地・丘陵地が奪われているのです。ぜひバングラデシュ政府へODA供与を行っている日本政府は、こうした人権侵害を止めるように働きかけてください」。
杉山氏は、「この地域は政府のコントロールが効かない状態になっているのですか?」と質問。これに対しビノイ氏は「今年1月に成立した暫定政権は軍を後ろ盾にしたものです。CHTで起きていることは政府の責任であり、単に軍の暴走ではありません」と説明した。
ビノイ氏は続けて申し入れ書の内容を説明。「国際社会が私たちの救済のために動かなければ、数十年で我々は民族として滅びるでしょう」「民族的・宗教的少数者の民族浄化を行う国家に対して日本はどうしてODAを提供し続けるのでしょうか」。
涙をにじませながらの訴えに杉山氏も真剣に聞き入っている。杉山氏は、対外的に公開している「対バングラデシュ国別援助計画」の次のような記述を紹介。「人間の安全保障という観点からは、チッタゴン丘陵地帯の問題も、バングラデシュにとっての大きな課題である」。
その上で杉山氏は、「外務省としてもCHTに様々な問題があることを認識しているが、何分十分な情報が入ってこない。こうして現地と直接繋がっている人たちから生の情報が入るのは歓迎したい。申し入れの内容は現地大使館や関連部局に必ず伝える」と回答し、この日の申し入れは終了した。
