伊藤孝司さん「朝鮮半島と日本―『過去の清算』は?」講演会
植民地支配と強制連行の事実を忘れてはならない
9月8日、名古屋市の伏見ライフプラザで、フォトジャーナリスト伊藤孝司さんの講演会「朝鮮半島と日本―『過去の清算』は?」が開かれた。主催は、国民保護法制を考える会とDAYS JAPAN 写真展実行委員会。
伊藤さんは長年、DPRK(北朝鮮)・韓国などアジア各国で日本の侵略の被害実態を取材してきた。冒頭、今年3月に安倍首相が、日本軍性奴隷被害者(日本軍「慰安婦」)について「狭義の意味の強制性はなかった」と発言したことを批判。日本軍による強制的な連行の事実を、被害者の証言を通じて告発した。
「現在、大邱市内に住む沈達連(シム・タルリョン)さんは、自宅付近でヨモギを摘んでいる最中に、日本軍によって羽交い絞めにされて拉致された」。台湾で性奴隷とされた沈さんは精神を病み記憶の一部を失ったが、沈さん姉妹の拉致を目撃した証言者が生存していた。
続けて伊藤さんは、滞在していた北朝鮮で今年8月に起きた水害の様子を報告。全域で降り続いた集中豪雨によって、600人以上の死者・行方不明者が出るなど深刻な被害が発生した。「穀倉地帯は土地が低く、被害は甚大だ。今後食糧難が発生する恐れがある。国際社会からの援助が必要だ」
会場では主催者から、水害被害への緊急募金が呼びかけられた。集められた募金は、伊藤さんが北朝鮮に運び、赤十字に手渡される予定だ。
