おがわ愛子さん

 埼玉県ふじみ野市では今年4月、県議会議員選挙と市議会選挙が相次いで行われた。
 おがわ愛子さんは、環境や人権をテーマに地元でボランティア活動を続けてきた。周囲の声に押されて4月22日投票の市議会議員選挙に立候補し678票を獲得したが、惜しくも落選。
 ところが埼玉県議に当選した近藤善則氏が買収容疑で逮捕・起訴され、近藤氏から現金を受け取ったふじみ野市議3名は議員を辞職した。繰り上げ当選により、晴れて議員となったおがわ愛子さんに話を聞いた。 

 <ボランティアの経験を活かして>

◆当選おめでとうございます

 6月2日付けでふじみ野市市会議員となりました。私は市議会議員選挙に初挑戦でしたが、一度に落選と当選の2つを経験しました。選挙直後は、まさかこんな展開になるとは思ってもいませんでした。

 私は今回、「ホタル舞うまち」「上福岡駅にエレベーター」の2つの政策を掲げて立候補しました。

 「ホタル舞うまち」は、昨年から取り組んできた自然農法による田んぼづくりを継承するものです。私はエコ田んぼビオトープNORAの会員です。今年も田植えが終わり、稲は実りの秋に向けて順調に育っています。

 NORAの仲間達とは、ホタルが舞う生き物の豊かな田んぼにしたいと話しあってきました。NORAの会のような環境団体と行政が手を携え、知恵や力を出し合って協力していけば、街全体に豊かな自然を取り戻せると訴えたのです。

 私は、障がい者サークル「とんぼの会」のボランティアにも参加しています。車椅子の方と一緒に街に出かけるたびに、東上線上福岡駅にエレベーターが必要だと感じていました。

 バリヤーフリーが当たり前の今日ですが、上福岡駅にはエスカレーターしかなく、車椅子用のトイレもなく、出入り口には大きな段差があります。選挙期間中駅前で「上福岡駅にエレベーターを」と看板を立てアピールしていると、障がい者の方ばかりでなく高齢者の方もチラシを受け取り、話を聞いてくれました。今後は、こうしたみなさんの気持ちに応えて設置を実現したいと思います。

 選挙では、障がい者サークル「とんぼの会」の関係者のみなさんがとても大きな力になってくれました。「とんぼ塾合唱団」は街頭で歌を歌い、元気いっぱいの応援演説もしてくれました。当初落選が決まった際、応援してくれたTちゃんに「みんなであんなに応援したのにどうしてだめだったの?」と何度も聞かれ困ってしまいました。それも今は笑い話です。

とんぼ塾合唱団のみなさん

 選挙期間中、多くの人たちとの出会いの中から、とても沢山のことを学ばせていただきました。子育て支援の演説に拍手してくれた若いお母さん。「高齢者が安心して暮らせるまちにしてほしい」と訴えるお年寄りの方。

 議員になる以上、私がこれまで関わって来た環境や障がい者支援の問題だけではなく、住民の生活に関わる全ての事に向き合っていくのだと、改めて身が引き締まる思いです。

<「市民の代表」の重責を果たしたい>

◆新米議員として学ぶことは多いですね

 市議会では6月1日から定例議会が始まっていましたから、6月2日に当選証書を頂いて早速5日の議会から出席しました。

 補正予算の審議が行われていましたが、新人の上に1カ月遅れで議員生活を始めたため、正直何もかも分からない事だらけです。

 しかし市政について一市民であれば「知らない」で済むことも、議員になったらそうはいきません。本や資料と首っ引きで向き合い、議会の調べものに追われている毎日です。同じ会派にいる民主党のベテラン議員さんに色々とレクチャーを受け、助けてもらっています。

 6月8日の市民・都市常任委員会や18日の本会議では、議案に対する意見を述べました。定例議会最終日には、年金加入記録問題の早期解決を求める意見書、小児救急医療体制の整備を早急に求める意見書、乳幼児医療費無料制度を国の制度として確立する意見書などの採択に加わりました。議員として市政に直接関わっている実感をひしひしと感じる毎日です。

 国や自治体のすることに反対してばかりでは限界があります。まして市議会議員であれば、良いまちづくりのためにどうしたらいいのか政策提言することが問われます。例えば予算審議では、三位一体の改革により国や県から補助金が減るなかで、限られた予算を有効に配分し、どうやって市民やNPO、ボランティアの力を引き出していけるのかを考えなければいけません。

 私は選挙終盤に、「だんだん候補者らしくなってきた」と言われました。これからはだんだん議員らしくなっていくのかもしれません。しかし、本当の意味で「議員らしく」とはどういうことかを考えています。

 議員になったことで、市の職員をはじめ周りの人達は丁寧な対応をしてくれます。議員は「市民の代表」であるがゆえに、「特権」があるのです。だからこそ、それを振り回すことなく正しく行使しなければと、肝に銘じています。

 立候補を決意し、夢中で選挙を戦い、落選したと思っていたら繰り上げ当選が確定し、議員として第一歩を踏み出しました。本当にこの数ヶ月間は、あらゆることがめまぐるしく変化しました。

 6年前にふじみ野市に引っ越してきて、私に何が出来るだろうかと考え続けてきました。50代半ばにして新たな挑戦ができるなんて、とってもラッキーです。今はまだ、ドキドキしながらハイペースで走っているような気分です。

 私はまだまだ新米の議員です。手探りで、しかし信念を持って、少しずつでも前に進んでいくことで、応援していただいたみなさんのご支援やご期待に応えたいと思います。

 おがわ愛子オフィシャルサイト
  http://www.aiko.bz/

(1247号 2007年7月10日発行)