サンクチュアリジャパンの子ガメ放流会
20年続くウミガメの保護活動
8月26日、静岡県浜松の遠州灘で行われたウミガメ放流会にBUND環境プロジェクトが参加した。主催はNPO法人サンクチュアリジャパン。総勢400名が参加し、産まれたばかりでよちよち歩きの子ガメを海へと見送った。
はじめにサンクチュアリジャパンの理事長・馬塚丈司さんが解説。馬塚さんは1987年創設当初よりかかわっている。
ウミガメのメスは5月から8月の間、何回かにわけて遠州灘へ産卵に訪れる。しかしその産卵環境は厳しい状況にある。
ウミガメの卵は上下が決まっており、産卵2日以降に波や台風で上下がひっくり返ると孵化しなくなってしまう。ウミガメの卵は高価で取引されるため盗まれ、レジャーで訪れたオフロード車に踏みつけられることもある。そもそも産卵する砂浜自体が少なくなっているなど多くの問題が語られる。
一番深刻なのは孵化した子ガメが海に戻れないことだ。夜中に孵化した子ガメは紫外線を頼りに海を目指す。しかし最近は街のあかりが明るすぎるため、子ガメの95%が街のほうへいってしまうのだ。
サンクチュアリジャパンは砂浜に孵化場をつくり、産みつけられた卵を捕獲して、孵化させてから放流を行っている。この保護運動は20年も続いている。
孵化した100匹の子ガメを放流しても、成獣になるのは1匹いるか、いないかだ。保護しなければ、さらに確率は低くなってしまう。サンクチュアリジャパンの活動がウミガメの絶滅を救っているのだ。
40分ほどの説明の後、いよいよ子ガメと対面。目がつぶらでかわいい。必死で動こうとする仕草も愛くるしい。
砂浜に横一列に400名が並び、子ガメを手放す。みんないっせいに海へと歩きだし、砂浜には無数の小さな足跡がついている。波の中に吸い込まれていくもの、なかなか海の中にはいらないものなど様々だ。
参加者たちは旅立った子ガメのうち、1匹でも戻ってきてほしいと願いながら後姿を見送った。
