「新潟県中越沖地震と柏崎刈羽原発を考える」講演会
都市の住民のために地方が犠牲になっている
8月26日、岐阜市・ドリームシアター岐阜にて、講演会「新潟県中越沖地震と柏崎刈羽原発を考える」が開催された。主催は「放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜」。
講師は、新潟県長岡市寺泊在住の米作り農家・金子貞男さん。金子さんは巻原発反対共有地主会の会員として住民投票、巻原発計画白紙撤回を経験してきた。中越沖地震で人々の暮らしはどうなったのか、柏崎刈羽原発はどうなったのか。地元からのリアルな最新報告に参加者50名は熱心に聞きいった。
「日本の原発は本当に地震にたえられるのか、大変心配です。今日はご自身の家も被災された金子さんをお迎えして、そのことをじっくり考えていきたいと思います」。主催者代表の兼松秀代さんのあいさつを受け、さっそく講演がはじまる。
「家屋の倒壊だけでなく、風評被害で海水浴の客数が激減するなど、地震のよる影響は様々なところで広がっています。住居問題、商売の回復などがもっとも苦しい」「東京の暮らしを支えるために、なぜ新潟の住民が原発震災に怯えなければいけないのか。これこそが被災者の一番、やり場のない思いなんです」
金子さんは、地震直後の刈羽原発を写した貴重な画像を紹介。不等沈下でゆがんだ地面にのっかる3号機の変圧器、クロッシングで使用済み燃料が漏れだした6号機の燃料プール、破損した濾過水タンクなど。
「M6・8の中規模地震でなぜここまでの被害がでたのか。原発直下に活断層があるからです。『活断層はない』と主張してきた東電との30年間にわたる論争は、甚大な犠牲によってようやく実証されました」
「東大の井野博満名誉教授が指摘しているように、刈羽原発は設計時に想定した基準地震動S2をはるかにこえる地震動に襲われた。その結果、多くの施設・機器に塑性変形(永久ひずみ)が残った可能性があります。問題なのは、有害なひずみが残っているかどうかを実証的に検証するのが不可能なことです」
金子さんは最後に「これ以上、住民を危険にさらすことはできない。東電の想定基準そのものが甘いばかりでなく、そもそも原発に依存する日本のエネルギー政策が間違っている。刈羽原発の閉鎖を訴えていきたい」と語り、参加者から多くの拍手が寄せられた。
