Actio1250号
 

CONTENTS

  Project  

・エコラボキャンプは新しい社会運動の実験
自発性こそがしなやかで強い社会的絆を織り上げる
(1-3面)

  8月11日、12日の両日、八王子市高尾町高尾山国有林内の日影沢キャンプ場において、ブント環境プロジェクト主催のエコラボキャンプが開催された。
 真夏日が続く猛暑のなか、高尾山の緑と涼風を求めて総勢400名を超える人々が参加し、環境と人権、平和をテーマに活発な交流が行われた。 

 

  Opinion 

・グローバリゼーションに抗する新しい社会運動の創造を
 現実に立脚しながら未来の夢を語ろう

         水澤 努 (4-5面)

 1997年ブレア率いるイギリス労働党は、アンソニー・ギデンズの提唱する「第3の道」を掲げ、ニュー・レイバーとして政権についた。
 あれから10年、ブレアはイラク戦争に参戦し信頼を失墜。ついに党首はゴードン・ブラウンに代わった。労働党の路線も、「第3の道」から「新進歩主義」に変わって久しい。だが「新進歩主義」は、あくまで「第3の道」の継承発展として位置づけられている。
 「第3の道」に関する評価は様々だが、イギリス・ガーディアン紙のコラムニスト、ポリー・トインビーは次のように語っている。
 「ブレアは英国をずっと住みよい国へと改革した。仮に保守党政権が10年続いた場合と比べれば、この国は想像を絶するほどましな国になった」(『東洋経済』7月28日号)
 あらためて「第3の道」の可能性について検証してみよう。 

 

  Interview

・社会変革をめざすNGOこそが必要だ(6-7面) 藤岡美恵子

 NGOは1992年リオでの地球サミット以降、発言力を増し、国際政治の表舞台に登場した。しかし今日、グローバリゼーションの進展と共にNGOの進むべき道が再考されている。80年代後半から国際的なNGO活動を担っている藤岡美恵子さんに聞いた。

 

  International

・南水北調プロジェクトは中国版自然改造計画
 公共事業で生き残りを図る中国共産党は自民党と同じ  鷲見一男 (8面)

 今年5月、中国河南省焦作市で「南水北調」プロジェクトの一環として、黄河を横断するトンネル工事がはじまった。水不足解消が目的だが、大規模な自然改造は多くの問題をはらんでいる。三峡ダム問題に関わってきた東京国際大学の鷲見一夫さんに問題点を聞いた。

 

  Review

・『割り箸はもったいない?―食卓から見た森林問題―』(田中淳夫著 ちくま新書)
マイ箸だけでは豊かな森は創れない
   寺本 貴(9面)

 最近マイ箸がブームだ。私の周りでもマイ箸を持つ人は増えている。使い捨ての割り箸よりマイ箸のほうが、環境に優しいイメージが強いからだろう。
 日本で1年間に消費される割り箸は250億膳で、国民1人当たり200膳に相当する。1度使えばゴミになってしまう割り箸は、身の回りにあるモノのなかでも使い捨ての象徴だろう。
 私は飲食店で働いているが、店では毎日数百膳もの割り箸が消費される。ゴミ箱に捨てられた大量の割り箸を見て、正直罪悪感を感じる。
 しかし、あえて著者の田中淳夫氏は問いかける。「本当に割り箸は森林破壊に関わっていて、使い捨てしてはもったいないのだろうか」、「塗り箸なら環境に優しいのか」。

 

  Close Up

・燃料費高騰と環境規制の強化
 トラック野郎は楽じゃない
    日立通男(40代 運送業) (10面)

 先日、茨城県のNPO団体「菜の花エコプラン」の作業に参加した。菜種で食用油をつくり、その廃油からバイオ燃料をつくる試みだ。
 作業は殻から菜種を取り出す単純な農作業だった。大型トレーラーの荷台ほどの大きさのビニールハウスに、乾燥された菜の花が山積みになっている。これを数束ずつブルーシートにくるんで、丁寧に足で踏み、種を取り出す。主催者に訊いてみたところ抽出される油はたったの10リットルだというので驚いた。
 私がトラックで毎日使っている軽油は少なくとも50リットルから100リットルになる。何ヶ月もかけて菜の花を栽培し、これだけの人手と時間、さらに作業で使う軽トラックの燃料などの経費をかけて10リットルのバイオ燃料しかとれない。ましてやトウモロコシやサトウキビなどの貴重な食料をバイオ燃料にするのでは余りに意味がない、というのがトラック運転手としてまず率直に感じたことである。

 

・不精な私にぴったりの自然農法
 手作りの新鮮な野菜は美味しい
  山咲 唯一(40代 プログラマー) (11面)

 私はここ数年市民サークルの仲間と共に、大阪府能勢町であいがも農業に取り組んできた。
 大阪近郊に住む私たちにとって、能勢町までは車で1時間ほどかかる。とても毎日通える距離ではない。月1〜2回、週末に行くのが精一杯だ。
 身近な場所でも農業に取り組みたいと議論になり、私たちは今年初め皆で地元の市民農園に応募することに決めた。誰かが抽選に当たったら、その場所で自然農法に挑戦する計画だ。
 皆で決めたことなので仕方なく私も応募したが、実は当たらないで欲しいと心から祈っていた。結局全員が抽選に外れ、私は胸を撫で下ろした。