Actio 1248号(2007年7月25日発行)
CONTENTS
Topics
・与党・官僚からも見放される安倍首相
対米追随と格差拡大にNOの意志を(1面)
7月29日は参議選挙投票日。安倍政権へ国民が審判を下す日だ。
発足以来安倍内閣は泥まみれ状態だ。2ヶ月に1度は閣僚が問題を起こし、そのたびに支持率が低下。金にまみれた現職閣僚が自ら命を絶つ前代未聞の事態まで起きた。
6月30日と7月1日に朝日新聞が行った世論調査によると、内閣支持率は28%に低落している。「危機ライン」とされる30%を割り込んだのは、「史上最低の宰相」と揶揄された森内閣以来のことだ。
Opinion
・温暖化防止のためにエコタックス導入は待ったなし
環境・雇用・福祉を守るエコロジカル税制改革を
長田 武(編集部) (2-3面)
6月ドイツのハイリゲンダムでG8(主要国首脳会議)が開催された。
安倍首相はこの会議で、「美しい星50(Cool Earth 50)」を提唱した。日本がリーダーシップをとり、「世界全体の温室効果ガスの排出量を現状に比して2050年までに半減する」とぶち上げたのだ。
次回G8は来年7月、北海道洞爺湖で開催される。今年に引き続いて温暖化防止は主要なテーマとなるだろう。来年日本はホスト国であり、しかも京都議定書の議長国でもある。
日本が本気で温暖化防止のリーダーシップをとるつもりなら、待ったなしに環境税を導入すべきだ。EU各国は既に、90年代から積極的に環境税を導入している。そしてCO2排出削減のみならず、環境と雇用や福祉を両立させる「持続可能な社会」への転換に大きな成果をあげている。
7月参議院選挙へ向けたマニュフェストでは、ほとんどの政党は温暖化防止を謳っている。しかし肝心の具体的政策=環境税導入を明記しているのは、民主党(「地球温暖化対策税の導入」)と社民党(「炭素税や大規模排出源の排出量をコントロールする国内排出取引制度を導入します」)ぐらいだ。
しかも民主・社民両党共に、環境・雇用・福祉を総合的に視野に入れて環境税を提起するまでには至っていない。7月参議院選挙の争点は、「消えた年金問題」だけではない。日本の政治・経済を持続可能な方向へ根本的に転換するエコロジカル税制改革こそが求められている。
(タブロイド版紙面をダウンロードできます→PDFファイル290KB)
Reports
・劣悪化する労働環境に怒りの声 反-貧困東京集会
・放射能ヒバクは今も続いている 森住卓写真展
・住民運動が産廃焼却の煙を止めた くぬぎ山学習会 他
Interview
・世界が笑ったジャパニーズ選挙スタイル
自民党の「勝利の方程式」にもほころびが見えている(6-7面) 想田和弘
今年のベルリン映画祭で絶賛されたドキュメンタリー映画『選挙』。話題沸騰のなか、日本各地でも上映が開始されている。監督・製作・撮影・録音・編集を手がけた想田和弘さんに聞いた。
International
・洞爺湖サミットで試される日本の社会運動
課題山積のG8を民衆の力で動かせるか(8面)
6月30日中央大学駿河台記念館で「2008年G8サミットNGOフォーラム」主催のドイツ(ハイリゲンダム)サミット報告会が行われた。この報告会でスピーチした「環境と開発に関するドイツNGOフォーラム」代表のユルゲン・マイヤー氏による現地報告を紹介する。同氏はG8への提言活動の中心を担った活動家だ。 (文責・編集部)
Review
・書評『社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論』
イヴォン・シュイナード著 (東洋経済新報社)
環境NGOをうならせる経営理念
企業もエコに変わる可能性がある 坂田昌子(9面)
パタゴニアは、アウトドアスポーツを楽しむ人なら誰でも知っているスポーツメーカーだ。この会社は、自然保護に取り組む草の根運動を支援し、社員自ら運動に参加している。製品には100%オーガニックコットンを使用し、企業活動においても自然界に負荷を与えないための努力を惜しまない。こうした姿勢は世界中で高く評価され、多くの日本の若者も支持している。
Close Up
・バラバラに分解される郵政事業
サービス低下と地域格差拡大は避けられない 大野澄夫(40代 郵便局職員) (10面)
今年10月、小泉改革の目玉であった郵政民営化が実現する。日本郵政公社は、日本郵政株式会社(持株会社)と、その傘下の子会社、郵便事業株式会社(郵便会社)、郵便局株式会社(郵便局会社)、郵便貯金銀行、郵便保険会社の5つの会社に分かれる。現在、私が勤務している普通集配郵便局は、郵便事業を担う郵便課・集配営業課、郵貯を担う貯金課、簡保の保険課、総務課で構成されている。民営化後は郵便、貯金、簡保の事業ごとに分社化され、窓口業務は郵便局会社に委託される。民営化によって今の郵便局は業務ごとに分割されるのだ。
・上司にだけ都合の良い成果主義ではやる気も失せる
松本圭介(30代 工場労働者) (11面)
世間では大企業が次々と成果主義を導入している。取引き先の会社も導入したことを受けて、わが社も昨年から成果主義に踏み切った。成果主義が導入されれば、仕事において具体的に目に見える成果を生み出すことが求められる。成果が出せなければ、最悪の場合、昇給もボーナスも大幅に減額される。
