人間らしい暮らしを求めてつながろう 反―貧困東京集会
劣悪化する労働環境に怒りの声
参院選の争点に貧困問題を位置付けようと、7月1日、東京・社会文化会館で「もうガマンできない!広がる貧困 人間らしい暮らしを求めてつながろう 反―貧困7・1東京集会」が開催された。
会場が満席となる630人が参加した。主催は反貧困ネットワーク準備会。準備会には、若年労働者や多重債務者、シングルマザー、野宿者の支援団体ら、30を超える団体と個人が参加している。
多重債務問題に取り組む宇都宮健児弁護士・準備会代表が「貧困の広がりに対して日本社会は恥を知るべき。貧困を見てみぬふりはもうできません」と開会挨拶。
第一部は「作られた対立を超えて」。在日外国人障害者の無年金問題について四天王寺国際仏教大学大学院教授の槇英弘さんが発言。国籍によって障害者を分断する制度を批判した。
離婚、多重債務に苦しみ、給食費・保育費の滞納を余儀なくされた女性は「子どもをつらい目に遭わせ、惨めで情けなく涙が出た」と訴える。シングルマザー支援のNPO団体は、給食費未納を親のモラル欠如に短絡させるバッシングに疑義を呈した。
中島晴香さんは、外食大手の「すかいらーく」グループに勤めていた夫を過労死で亡くした。「月180時間の残業。会社と闘うと言った直後に夫は亡くなった。過労死が起こらない社会をつくりたい」。
IT関連の派遣企業で働く男性は「多重派遣は常態化している。中間業者から5万ずつ引かれ、手許に残る給料はわずか」と憤る。日本労働組合総連合会の小島茂さんは「非正規雇用が増えることで正規労働者の労働時間も増えている」と指摘し、「労働分野の規制緩和にストップをかけるべき」とアピールした。
第二部のテーマは「〈貧困〉問題に取組まない政治家はいらない!」。貧困問題に取り組む各団体が発言した。
「労働条件の悪化から貧困化が進行している。しかし財界は派遣法改悪を目論んでいる。これを阻止しなければならない」(派遣労働ネットワーク)
「労働基準法すら守られていない職場が増えている。貧困を見えるようにしていくために、労働基準法以下の職場を告発していく」(首都圏青年ユニオン)
「多くの若者が『生きさせろ』と言わざるを得ない絶望的状況にある。貧乏人は早く死ねという政治家はいらない」(作家・雨宮処凛)
「生活保護申請に行った65%の人が違法に窓口から追い払われている。セーフティネットを機能させていくこと、さらには貧困を生み出さないことが大切だ」(首都圏生活保護支援法律家ネットワーク)
最後にNPOもやい事務局長・湯浅誠さんが「今の日本は一度転ぶとドン底までいく『滑り台』社会だ。貧困の問題を社会に訴え、歯止めを作っていこう」と語り、集会決議案を読み上げると、会場からは大きな拍手がわき起こった。
集会後のデモは赤坂・虎ノ門・霞ヶ関を経て日比谷公園まで行進。のぼりやプラカードを掲げ、「過労死は使用者の責任だ」「派遣会社はピンハネを止めろ」「住む場所をよこせ」「生きさせろ」とシュプレヒコール。
「貧困なくせ! 格差なくせ!」のコールが街に響き渡る。沿道の人々も、切実な叫びに耳を傾けていた。
